紙たすインク、いこーる本

本が好き、音楽が好き、おやつが好き。自分メモも兼ねた紹介ブログです。

【スポンサーリンク】

映画版とは異なった哀しさ【一人だけの軍隊】ディヴィッド・マレル

 

一人だけの軍隊 ランボー (ハヤカワ文庫)

一人だけの軍隊 ランボー (ハヤカワ文庫)

 

 知らない人なんていないんじゃないのってくらい有名な、シルベスター・スタローン主演の映画、ランボーです。 ええ、詩人のほうではありません。

ものすごいアクション映画ですが、その一方でとても哀しい映画です。ラストとかもう泣けて泣けて堪りません。

 

原作はまた違った雰囲気で、こちらもやはり哀しい。

上に揚げている文庫の表紙は、もちろん映画化されたあとに付けられたもの。もともとはこんな感じ。

一人だけの軍隊 (1975年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

一人だけの軍隊 (1975年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

 

 映画版のストーリーは、大筋は原作を再現していますが、ラストが大きく違います。

映画では傷心のランボーがトラウトマン大佐に肩を抱かれ、一緒にパトカーへ向かって歩いて行くシーンで終わります。つまり人間に絶望しつつも、ランボーは生きています。

 

原作では、ランボーは銃で蜂の巣にされてしまうという最期。

読んだの20年以上も前ですが、いまだにあの衝撃は覚えています。

 

けれど、撃たれてランボーの意識が途切れるまでの間(実際に蜂の巣になんかされたら、ものを考える暇などなく一瞬で終わってしまうんでしょうけれども)、丁寧に想いを綴っていくシーンがあります。それがとても安らか。そこに救いがあるような気がします。

 

生きてるけど哀しいのがいいのか、死んで安寧を求めるのがいいのか。

 

実は著者のディヴィッド・マレルは、続編を書く予定ははじめ全然なかったのでこういうラストにしたようです。が、ファンから「このラストはあんまりだ辛い」「頼む殺さんでやってくれ」(意訳)というメッセージが殺到したため、なんか死んだはずだったランボーが続編で復活してるっていう謎設定になっちゃったよみたいな話をどこかで見たような。あとがきやったかな。

 

原作のランボーは映画よりも人間味があります。

映画では、ひたすら(内心めっちゃ怒ってるけど)感情を殺して、静かに耐えて、のイメージ。けれど原作では、「おいおいやめてくれよ」と思ったり、山の中に逃げ込んでウサギを狩って食べるシーンで、「塩コショウがあればよかったのに」とか思ったり。

そういえば、ランボーだって設定は20歳ちょい過ぎの若者なんですよね。

 

 

差別と孤独、それに対する怒りと哀しみ。

映画でも小説でも、そこは一緒です。

 

ランボー [DVD]

ランボー [DVD]

 
RAMBO 1-3

RAMBO 1-3