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「炎の声を聴く仕事」が、珍しくて面白い 【火災調査官】福田和代

 

 

火災調査官 (創元推理文庫)

火災調査官 (創元推理文庫)

 

消火後の火事現場にて、火の元を探す。そこから炎がどう変化し、どう広がり、舞い上がって、舐め上げて行ったか――――

 

それを調べるのが、「火災調査官」。そんな職業があるとは。初めて聞きました。

 

そーゆーのは消防士とか警察がするんじゃないの?(ポケー)

と安易に考えていた過去の私を鼻で嗤ってやりたい。

警察だってだけで火の元が分かったらどんだけ警察すごいんじゃ……

 

火災調査官の東、ポンプ車小隊長の白木というダブル主人公で話は進んでいきます。

空き家で放火が発生し、東は現場へ向かいます。消火活動に当たったのは白木。

そこで東は、あるものを見せられます。

ダ・ヴィンチの作品である「岩窟の聖母」という絵の一部で、笑う天使を模写したもの―――― 白木が言うには、犯人の遺留物ではないかとのこと。

 

不気味なそれを皮切りに、同じ手口の放火事件が頻発し始めます。そして、現場には必ずあの天使が残されています。

東と白木は少しずつ事件の糸口を手繰り寄せていき、そして見えた犯人は――――

 

***

 

冷静沈着で頼もしい東と、熱血漢の白木。

合わなそうな二人が良いコンビを組んでいるのが、読んでいて好感持てます。

 

笑う天使の絵が常に纏わりついてくるのが不気味さをプラスして(天使なのにゴメン、ダ・ヴィンチ様ゴメン)、サスペンス気味のミステリに仕上がっています。

初めて聞いた「火災調査官」という職業のあれこれも知ることができて、珍しいのと面白いのとで一気にいけます。あと読みやすい。

 

というかアレよ、

火が好きすぎて消火後の現場に立っただけで「炎が聞こえ、見える」って相当なアレというか、一歩間違えば自分がアレな立場になりそうなんだけど東さん大丈夫かしらとかフィクションの人物に要らない心配までしちゃう私も大概アレというか。