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あなたは償うことなく、何を思うのか 【罪の声】塩田武士

 

罪の声 (講談社文庫)

罪の声 (講談社文庫)

 

昨日の夜、ショッピングモールの中に入っている大型書店にふらりと入っていろいろ眺めていたら、文庫コーナーの一番目立つところに、これでもかこれでもかと展示してありました。なにこの主張っぷりwwどしたのww

 

本屋大賞に入ってたのはいつだったっけ、2017年だったかな?その頃に読んだっきりだったのでちょっと懐かしくて、しばらく前で足を止めてしまいました。

文庫化されると、単行本の時と表紙のデザインが違うってよくありますが、こちらは単行本時と変わっていませんね。インパクトのある骸骨の横顔です。

 

未解決事件で有名な「グリコ・森永事件」。「罪の声」はこの事件をモデルにしています。

「かい人21面相」と名乗る犯人による社長の誘拐から始まり、身代金要求には幼い子供の声が使われた。会社施設への放火、菓子に毒物を混入し企業を脅迫。

 

主人公は二人いて、それぞれの視点でストーリーが進んでいきます。

一人は新聞社の記者。事件から31年経ち、このたび作られた新企画に駆り出され、事件を一から洗って行くことになります。

もう一人は「身代金取引の声」が幼少期の自分の声であることに気付いた男性。

 

二人は独自に事件を調べていましたが、調査の交点で出会うことになり、だんだんと真相が浮上してくる。犯人はまだ生きている。いま何を思って日々を過ごしているのか。どういう気持ちなのか。二人は会いに行くことに――――

 

***

 

事件をかなり忠実になぞっているので、この部分は事実なのかフィクションなのかと迷うところ多数。

リアル過ぎるので、後半犯人の一人と会い、会話をし、事件について触れるところは、実際は未解決事件なのだということを忘れてしまい、「いま目の前にいるのに!何もできんの?」と歯がゆくて堪らなくなる。

 

あくまでフィクションなので、事件の真相や犯人の気持ちなどは作者の設定になるわけですが、真相を聞いた気になれるほどのリアリティ。

ラストはものすごくもどかしいですが、時効になっているということを考えたら、仕方ないことなのかなあ。

 

でも現実のグリ森事件の犯人、どんな気持ちで日々過ごしてるんでしょうね、ホント。

時効になったからラッキーって思うんだろうか……。そこは素直に気になるところですね。

 

一点、ちょっと気になるところを挙げるとすれば。

「身代金要求の声」が幼少期の自分の声であることに気づき、愕然とする主人公その2なんですけど。

普通、幼児の声を聞いて「これ、子どもの頃の自分やん!!!(ガーン)」

って分かる人どんだけいるの??

 

他人が聴いている自分の声と、自分が聴いている自分の声って違うじゃないですか。誰しもそうでしょう。私もそうです。私が聴いている私の声は超美声なのに、録音した己の声はなぜか聴くに堪えない声です。

そういう状態なのに、加えて幼児の声って。

普通は分からないよね?分かるの?分からないよね?

***

 

そういえばこの「罪の声」、2020年を目指して映画化されるらしいですね。

星野源さんが主演とどこかでちらっと見た気が。あともう一人、誰だったかわすれたけれど。

どんな感じになるんでしょう。

いつものとおり、観る予定はありませんが(笑)

 

↓コミックになってたとは知らなかった。

罪の声 昭和最大の未解決事件(1) (イブニングコミックス)

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