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彼女の「強さ」が、ただただ哀しい。【その女アレックス】ピエール・ルメートル

 

その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)

 

あらすじ:

拉致され、監禁されたアレックス。身動き出来ないほどの小さな檻に閉じ込められ衰弱していくのを、男は見ていた。「お前が死ぬのを見たい」。

孤独なアレックス。死を目前にして、彼女は脱出を図る。

だがこれは、まだほんの序章に過ぎない――――

 

アレックスの過去と秘密が明らかになっていく過程で、読み手の予想は完全に裏切られていく。

 

***

 

 

何が何だか分からないまま、まずアレックスという美しい女性が拉致監禁されるところから始まります。

犯人はアレックスの元彼の父親。

 

警察も拉致監禁に気づき、アレックスの居所を探し始めます。

元彼の父親は、警察に捕まると気づいて自殺。

場所を突き止め現場へ入ったときには、アレックスは脱出した後でした。

 

父親の犯行動機は、アレックスが元彼を殺したから。その報復。

被害者から一転、アレックスは加害者として追われることになります。

 

…………

 

読み進めるうちに被害者と加害者が二転三転していきます。

が、どちらの立場になっても、彼女は哀しい存在でした。

 

「これから起こること」をすべて理解したうえで、逃げ、殺すアレックス。

覚悟を決めた者の「強さ」に、ただ圧倒され、震える。

そんな1冊です。

 

話の展開が見事で、そうきたか!そうくるのか!とぞくぞくしっぱなし。

夜寝る前にちょっと……って読み始めてはいけません。止めどきが分からなくて終わるまで一気に行っちゃうので、結局2時とか3時になります。注意。

 

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