紙たすインク、いこーる本

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シャンとせえ!って、主人公をビンタしたい。【代償】伊岡瞬

 

代償 (角川文庫)

代償 (角川文庫)

 

 あらすじ:

平凡な家庭で、普通に幸せだった小学生の圭輔。事故で両親を亡くし、遠縁の家に引き取られ、一緒に暮らすことになった。 その家には同級生の達也という子がいた。達也の異常性に翻弄され、圭輔は今までの暮らしと一変して不幸な境遇に陥る。

寿人という友人を得てなんとか苦境を脱した圭輔は、努力の末弁護士となった。ある日達也から弁護依頼が届く。「無実の罪で逮捕されている、かつての友情に免じて、自分の弁護をしてくれないか――」

裁判を弄ぶ達也、追い詰められていく圭輔。異常な男の異常な囲いから、どうやって抜け出すのか。

***

 

これ読んだ人が満場一致で感じたことが、多分これであろうと思うんですけど。

 

圭輔おまえ断われよ。

 

いやもうほんと意味分かんない……

 

これ、「不幸な小中学生時代」と「大人になってからの」、っていう、2つの時代構成で作られてるんですけど、前半(思春期時代)の時点でとっくに達也の異常性については、もう浸透しきって下からポタポタ滴るほどに身に沁みてるんですよね。

性善説なんてないんや……

みたいな。

 

圭輔もそれを良く分かってるはずなのに、なんで弁護を引き受けたのか。

バカなの?

 

で、久しぶりに会ったらやっぱり相変わらず達也は異常者なわけで。

昔の記憶がフラッシュバックしてオエッってなってるのに、なぜかデモデモダッテと引きうけて裁判に挑む圭輔。

 

こんなに読者をイラつかせた本が今までにあったであろうか、いやない。(!)

 

どこまでも悪党の達也はもちろんのことですが、

どこまでも不甲斐ない圭輔にも、お前いい加減にせえよって言いたくなる。

 

ラストはどうにもあっけなくて、痛快という気にもなれないのもまたある意味凄い。

 

でも逆に言えば、こんなにも不愉快な気分になったってことは、それだけ登場人物を「嫌なキャラ」として表現できたってことなので、

そう考えたら作者凄い。

 

代償 DVD-BOX

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